サウジアラビア最終日。
ジェッダからアブハ―(Abha)という街に向かいます。
ここの見どころはたった1つ、700年以上前からある石造りの村です。
リジャール・アルマー村(Rijal Almaa Village)。
2021年に、国連の機関が発表している世界最高の観光村(ベスト・ツーリズム・ビレッジ)に選ばれたそうです。2019年には世界遺産にも申請している。ただ途中で取り下げたみたいですが。
そもそもこの村が気になった理由ですが、旅好きな人に好きな国を聞くと、"イエメン"という答えが何回か返ってきていました。すごい行ってみたい国でしたが、今は内戦で行けない国。
そんなイエメンから100キロしか離れていないのがこの村で、雰囲気が似ていて興味が湧いてしまいました。
ジェッダの宿を早朝に出発して空港に向かいます。
7時半発のサウディア航空に乗りアブハ―へ。
山の上というよりは、平らな高原です。その広大な高原の縁(ヘリ)にあるのがアブハ―で、そのヘリから山の斜面を降りた所にあるのが目指す村。
定刻通り、1時間ちょっとでアブハ―空港に到着。
ちなみにこの空港、数年前にイエメンの反政府勢力からミサイル攻撃を受けたそうです。その後も数回ドローン攻撃の標的に。イエメンとの国境沿いには外務省が渡航中止勧告を出していますが、一応この街は大丈夫。。。
というのも、この街は地元の人や中東エリアの人のリゾート観光地だそうです。その理由はすぐわかります。空港の外に出たらめちゃめちゃ気持ちいい風!標高が2千メートルを越えているので気温は18度、湿度もカラッとしている。最高の避暑地です!
そんな感じで、目的地のリジャール・アルマー村へ。
空港から村までは車で1時間半ほどかかります。タクシーだと遠いから行きたがらないとの情報がありました。ツアーだと結構な金額がかかる。
で、夕方に次のフライトの予約もしていたので、安心をとってツアーで行く事にしました。朝のツアー開始時間に間に合わなかったので、プライベートツアーを事前に予約しておきました。
ネット検索すると、1人1万5千円くらいから色々出てきますが、信用できそうな旅行会社で申し込みました。
ガイドさんと空港で合流。
貫禄あるおじさま。あと英語通訳として甥っ子も同伴。
そして会うなりメッセージ付きのバラの花束をくれる。ウェルカム感がすごいです。。。ガイドとしては慣れていて知識もすごいですが、外人のお客さんは初めてなのかも。終始ウェルカム感がすごかったです。
ただそんな初の外人が、"出川イングリッシュ"を少し良くしたくらいの日本人って、なんか申し訳ない。。。
移動中にGPS時計を見ると標高が2980mもあります。そんな景色に全く見えないけど、確かに空気は薄いかも。その道路のすぐ横には、サウジアラビアで一番高い山?と言われるサウダ山3133mがあります。というか丘。
国別の最高地点ランキングを見ると、唯一サウジアラビアだけは"不明確"となっています。とがった山が無く、たくさんの丘から調べるのって難しいか。
ビューポイント。
高原のヘリから下を見下ろす感じ。ここから一気に2千メートル弱を下ります。
この辺は猿が多い。
下りの途中におしゃれなモスク。
描いているのではなく、組む石の種類を変えて模様を作っている。
そして山の間から突然現れたのが、リジャール・アルマー村!
高くても5階建て、それが60棟ほど斜面に建っている感じだそうです。かっこいい!
円形の広場を通りぬけた正面に、博物館入口とお土産屋さん。
昼前のせいか観光客は全然いません。ちなみに左下がガイドさん。
建物内部が博物館になっています。あんまり興味のあるものは無かったけど。。。
イスやテーブル、食器や入れ物、なんでもこの模様。デザインも色あいもオシャレ。
室内はアル・ガット(Al Qatt)という伝統的な模様が描かれています。
観光に寄り過ぎのせいで、世界遺産にならないんじゃない?と思ったり。
そしてこんなマニアックな村で、今回のサウジアラビア旅で唯一の日本人と会ってしまいました!!女性二人組!やっぱり世界中のどんな秘境だって会うんだよな~!!
そしてこのお二人は村までレンタカーで来たそうです!す、すごい!
旅前にこの村を調べている時、レンタカーで周る西洋人が多い事がわかりました。空港にはレンタカー会社もたくさんあります。でもアルウラの時と同じで、日本の国際免許だと運転できない国なのであきらめました。
自分にはできないけど、レンタカーは自由で楽しいだろうな。。。
そして村を観光した後、もう一か所寄り道します。
ハニーハウスという場所。この辺は養蜂が盛んだそう。
ちょっとだけイエメンのお土産も売っていました。
水とかを入れる袋ですが、毛つきは初めて見た!
最後は、アラビックコーヒーとデーツで食事は終わり。
最後に家でご飯を食べていかないかと誘われる。
断りにくいし行ってみました!
で、さすがお金持ちの国!ガイドさんの一軒家も立派です。
1階は電動シャッターのガレージになっています。車2台入るくらい。そして家庭用エレベーターで2階に上がります。まずは応接室に通される。中はすごい煙たくなっていて、日本のお寺に似た系の香木の匂いが充満しています。砂漠地帯である中東はお風呂よりお香の文化が発達している。
しばらく話したら、上の階の30畳ほどのリビングダイニングに上がります。そこにはすでに豪華な料理が並んでいる!日本のレストランでも全く違和感のないおいしい味付け。普通は手で食べるみたいです。ただ作ってくれた奥さんとか女性は一切出てきませんでした。子供は関係なしに出て来るけど。
そしてお腹いっぱいになったのに、もっとどんどん食べな攻撃がすごいです。一瞬"ウっ"てなるくらい、めちゃくちゃ無理して食べました。。。顔引きつっていたと思います。。。
お客さんを家でもてなすのが中東の文化だと思います。貴重な良い体験ができました。でも慣れていないのでかなり気は使ったけど。。。"旅猿"という海外を旅する番組で、いつも東野幸治が旅先のお宅の食事に招待されるのを強く拒絶します。"行けばいいのに~"といつも見ていましたが、気持ち少しわかったかも。。。
こんな感じで、充実した楽しい6時間のツアーでした。
そして最後、バラの花束を空港のゴミ箱にそっと捨てる。。。
17時の飛行機に乗って、首都リヤドへ向かいます。
LCCのフライナス(Flynas)という会社の飛行機。
定刻通り、1時間ちょっとでリヤドに到着。
サウジアラビアはいつだって定刻通り。
で、そのまま飛行機を乗り換えてカタールのドーハへ向かいます。
リヤドの国内線(第5)ターミナルに着いたので、国際線ターミナルへ移動します。到着ロビーの出口から空港の外に出て、左へ50mほど歩いた所にターミナル間の無料連絡バスがいました。
そしてリヤドから1時間ちょっと。
夜の23時半にドーハ空港に到着しました。
ドーハはまた次回。
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